アデュウ、わたしの青春

ある男が投獄中のジャンヌの脱獄に手を貸して、逃亡犯のニコラスと共にサベルヌ修道院に潜ませた。

「わしは、お前を助けた。お前は、わしの頼む仕事をする」

一方、ポリニャック夫人は、ロザリーの元を訪れていた。

「ロザリー、お願い、ポリニャック家へ来て…。
シャルロットが死んでから、私は1人…、一緒に暮らして欲しいのです」

「お断りします!」

ロザリ−はキッパリと断って去って行く。
すると、残されたポリニャック夫人は、不適に佇んでいた…。

民衆の間では、ジャンヌの書いた『ジャンヌ・バロアの回想録』が飛ぶように売れていた。
しかし、軟禁状態のジャンヌは、酒を大量に飲むようになっていた。

「ふぅ…、なんだか疲れちゃったな、あたし…」

そして、ロザリ−の元にジャンヌから、指輪が入った封書が届いた。

《ロザリー、指輪は、お前が持っていなさい。
だって、私は今、とても幸せだから。サベルヌにて》

ポリニャック夫人は、ロザリ−と再会して話をする。
🔷️姉ジャンヌの夫で失踪中のニコラスがオスカルの近衛連隊の部下である事。

🔷️オスカルが犯人の妹であるロザリ−を引き取っている事。

これらの事を公表されたくなければ、ポリニャック家に来いと迫った。



一方、オスカルは、連日の出動も空しく、脱獄して行方不明のジャンヌを捕らえられずにいた。

ロザリーは、脅しをかけてくるポリニャック夫人に対して、ポリニャック家に行く決心をして、ジャルジェ邸を出る支度を整えた。

オスカルは、理由を言わずにジャルジェ邸から去ろうとする、ロザリーに自分のペンダントを掛けてあげた。

《さよなら、私の青春…。さよなら、私の幸せ…。さよなら、私のオスカル様》



オスカルは、ロザリーの残した手紙から、ジャンヌの潜伏先を見つける。

また有力者から、ジャンヌの居場所はサベルヌの修道院と密告があった。

そして、オスカルはアンドレと近衛連隊を引き連れて、サベルヌ修道院に到着した。

「わたし1人で行く。銃声が聞こえるまでは、誰も手出しはするな」

オスカルは、部下に命令待機させると1人で修道院の中へと潜入して、ジャンヌの所へ行った。

「この場所を教えたのは、ロザリーかい?」

「ロザリーではない。断じて」

「そうかい。良かった。
まだ、居たんだね…。こんな私にだって、1人ぐらい味方が…。
信じられる人間が…、良かった…」

その瞬間、ニコラスがオスカルの背後から襲撃して来た。

「アンドレ…!」

オスカルは、薄れる意識の中でアンドレの名を叫んだ。

「…!?今、オスカルが俺の名を叫んだ!」

外で待機していたアンドレは、オスカルを援護する為に修道院へと急いで入って行く。

「この匂いは…?火薬だ!」

一方、ジャンヌは、逃亡を托すニコラスをナイフで刺す。

「あたしと一緒に死んでおくれ…。
ごめんよ、ニコラス…。ごめんね…、あたし1人じゃ、寂しくて…」

「しかし、おめぇ、最高にいい女だったぜ…」

「本当かい?嬉しい…」

ジャンヌとニコラスがキスする中で修道院は大爆発を起こした。

アンドレは、間一髪ではオスカルを救出して、難を逃れて助かった。

こうして、一連の首飾り事件は、一応は落着した。
しかし、ジャンヌの脱獄を手助けして、回想録の出版に手を貸したのは誰か…?
密かに王位を奪おうとした国王の従兄弟オルレアン公であろうと言われているが、真実もまたジャンヌの死と共に永遠に闇の中へと消えて行った…

そして、オスカルは、首飾り事件での功績が認められて、大佐から准将へと昇進した。






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