ずる賢くてたくましく!

1785年8月15日、フランス犯罪史上、あまりにも名高い『首飾り事件』が幕を開けた。

公文書偽造、窃盗、詐欺、王室侮辱罪。

逃亡中のニコラスを除く、首飾り事件の関係者全員が捕らえられた。
そして、裁判を受ける事になった。

「ジャンヌ・バロアというのは、私とパリの下町で一緒に育った姉さんなんです。
この指輪を渡して欲しいんです…。私達の母さんの形見です」

ロザリ−から、指輪を預かったオスカルは、投獄中のジャンヌの元に行って届ける。

「ロザリーなんて知らないねぇ…。
それにあたしは、安物を身に付けない主義なのよ」

高等法院で事件の裁判が開かれて、オスカルとロザリ−とアンドレも傍聴席にいた。

「ロザリー見ろ。指輪だ。
姉さんは、お前が渡した指輪をちゃんと付けているぞ」

「母さん…、少しでも良いから、あたしに力を貸して…」

被告人のジャンヌは、裁判でシラを切って無罪を主張する。
そして、今回の事件は、全て王妃マリー・アントワネットが仕組んだ事。
そして、王妃は同性愛者で自分とレズ関係にあった事。
ポリニャック夫人やオスカルを側に置くのも、王妃のその趣味からであると平然と虚偽発言をして、法廷を騒然とさせた。

証人として、偽王妃マリ−・アントワネットに仕立て上げられた盲目のニコル・ド・オリバが法廷に呼び出された。

「ニコル・ド・オリバどうかね?
君をヴィーナスの茂みへと連れて行き、偽王妃の役を頼んだ女かね?」

ニコル・ド・オリバは、ジャンヌの顔を撫でて、確認して答えた。

「間違いありません…、ジャンヌ・バロアさんです」

「フフッ…、参ったな…」

事件関係者への判決が下った。
🔷️ニコラス・ド・ラモットは、見つけ次第、逮捕終身漕役刑。

🔷️レトー・ド・ビレットは、鞭打ち50回の後に35年間の国外追放。

🔷️ニコル・ド・オリバは無罪。

🔷️ルイ・ド・ローアンは、首飾り事件についても王室侮辱罪についても無罪。

🔷️ジャンヌ・バロア・ド・ラ・モット
両肩にVの字(※フランス語で泥棒を意味するvoleuseの頭文字)の焼きゴテを押して、終身禁固の刑。

刑を拒むジャンヌは、暴れて、髪の毛を捕まれて引きずられていた。

「地獄へ落ちろ!マリー・アントワネット!アタシは無実だっ!」

ジャンヌは、絶叫しながら焼きゴテを押されて気絶した。

その後、サルペトリエール牢獄へ運ばれて投獄された。
ジャンヌの巧みな嘘で国中の人気と同情を集める。
そして、ジャンヌを見ようという人々が毎日、押しかけていた。

この首飾り事件は、古い権力に対しての怒りを民衆にハッキリと植え付けたという事で、フランス革命への引き金となる事件となった…。




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