陽は沈み陽は昇る

欲しいがままにベルサイユで権力を振るって来たデュ・バリー夫人は、国王ルイ15世という太陽が放つ光を一身に浴びて、咲き誇る向日葵のようであった。

しかし、全てを焼き尽くす、夏の日射しもいつかは衰える…。

国王ルイ15世は、狩の途中に発熱を起こした。
そして、直ちにベルサイユ宮殿に戻された。
医師たちの診察で天然痘と判明して、死の床に着いた。



宮廷中が動揺する中、直ちに王太子とマリ−・アントワネット夫妻は、感染しないように国王ルイ15世の寝室から、1番遠く離れた部屋へと隔離された。

国王ルイ15世が死の床に就いた事で動揺したデュ・バリー夫人。
デュバリー夫人は、自らの地位と存在を賭けて、にわかにマリ−・アントワネットと仲直りしようと画策するもルイ15世のは逝去した。

陽は沈み、陽は昇る。
栄えたものも、いつか滅びる。
そして、新しい陽を浴びながら、人は生きてゆけぬ…。

デュ・バリー夫人は、パリの東にあるポントーダーム修道院に送られた。
国王の寵愛を欲しいままに、贅沢と浪費のしたい放題をしていた国王のめかけ。
アントワネットでさえも、一度は足下に屈服させた。
1793年、革命法廷の判決によって断頭台の露た消えている。

国王ルイ15世の棺を守るのは、僅か近衛兵40名と36名の小姓たちのみだった。

古い者と新しい者、栄える者と滅びる者、どうしょうもない人の流れは、止められない…、



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